本田さんは元日には夫の母から受け継いだこの江戸下町風の雑煮をいただきます。
単調になりがちなおせち料理に、ピリッと辛みのきいた一品で変化をつけます。前日につくって一晩おけば、あとは切るだけ。肉も程よく引き締まってきれいに切りやすくなります。
くるりと巻いたその形を書物になぞらえて、学問精進の願いを込めた八幡巻き。切り口の形も見栄えよく、お正月らしく上品です。牛肉とごぼうをギュッと密着させることで、煮くずれせず美しく仕上がります。
おせちの定番である松風。みかんを使ってひと工夫します。刻み込んだ皮の芳香で、爽やかなおいしさです。手で成形すれば、あとはオーブンにおまかせ。
梅酒の華やかな香りがいっぱいに広がります。梅の実はくずして、甘酸っぱいソースにします。
えびは腰が曲がるまでの長寿、里芋は子孫繁栄を願います。健やかな一年を過ごせるようにと心をこめて。
塩と昆布でしめると、保存性が高まるうえ、うまみが増します。 ひらめのほか、たいでもおいしい。
きんとんは、豊かな財宝を表す「金団」のこと。黄金色に輝く宝のような色にするには、さつまいもの皮を十分に厚くむくこと、くちなしの実を加えることがポイントです。鍋の中で、つやよく練り上げ、透明感を出します。
紅白のなますは祝いの料理にふさわしい、鮮やかな色合いです。柳原家では、干し柿でほんのりと甘みを加え、柚子の皮で香り高く仕立てます。大根とにんじんの割合は、10:1。この割合がちょうどよく、上品に仕上がります。
日本は農耕民族で、黒豆は黒く日焼けするほど「まめ」に働く、という縁起です。黒々とまめに、健康に働けるようにという祈りを胸に、じっくりと煮含めましょう。
ねぎと豚肉が餅にからまるよう、蒸し焼きにします。ねぎの甘みとしょうゆの香ばしさがあとを引くおいしさ。
つばきを模した、一口サイズのかわいらしい一品です。お好みでソースに生クリームを加えても!
お正月は昔から、「火を使わない」とされてきたので、できれば暮れに、鍋だしだけとって冷まし、冷蔵庫に保存しておくとよいと思います。お餅と具がたくさん入ったお雑煮は、そのひと椀(わん)だけで、おいしいお正月の食事になります。
お正月はごちそうを用意されるでしょう。そのうえで、何かつくるなら、お正月らしいものを、一つでも二つでも手づくりして。どうぞ、家族それぞれ、わが家のお雑煮でお正月をお祝いください。
しっとりとして美味!具は季節に合わせて変えると、いろいろ楽しめます。
鮮やかな色合いで、茶色系が多くなりがちな中国風のおせちの付け合わせにもぴったりです。
黒豆は電子レンジにかけ、香ばしく、歯ごたえを残して仕上げます。
がんばる家族、友だち、大切な人、親しい若い人の節目を祝うときにつくる、「お赤飯」。うれしい知らせをもらって、「ああ、よかったな」と思う気持ちを形にしたお料理です。もち米は必ず一晩水につけて吸水させます。
これがあれば、白いご飯がすすみます。パパッとつくれて、お茶漬けやおにぎりの具材にもピッタリ。
手間がかかるおせちの定番・だて巻きのかわりにおすすめするのが「ふくさ卵」。半端に余ったおせちの食材を加えれば、残り物とは思えない、彩り豊かな一品です。卵焼き器1つで気軽につくる方法をご紹介。