きょうの料理レシピ 2004/06/08(火)

塩分18%の梅干し

梅と塩、そして赤じそだけの、シンプルかつ奥深い手づくりの梅干し。

塩分18%の梅干し

撮影: 松島 均

材料

【塩漬け】
・梅 2kg
・塩 360g
*梅の重量の18%
・焼酎 (ホワイトリカー35度) カップ1/3
【赤じそ漬け】
・赤じそ 2~3ワ(葉だけで約300g)
・塩
*しその葉の重量の約18%
・梅酢の上がった梅の塩漬け
*「塩漬け」参照

下ごしらえ・準備

なし

つくり方

塩漬けをつくる
1

梅は傷をつけないように水で洗い、たっぷりの水に半日くらい浸す。梅がよく熟している場合は、3~4時間でよい。

2

梅のなり口についているヘタは、食べないので竹ぐしで取り除く。竹ぐしの先で皮を破らないように注意。取りながら、1コ1コふきんでていねいに水けをふき取る。

3

清潔なポリ袋の中に梅を入れ、焼酎を霧吹きでまんべんなく吹きつける。塩をまぶしやすくなる。

4

塩の2/3量を、梅全体にまんべんなくふりかける。ポリ袋の口もとを絞って持ち、梅1粒ずつに塩がなじむように、ていねいに袋の上からなで転がす。袋全体をひっくり返して、反対側からも転がすとよい。

5

よく洗い、天日で乾かした容器の内側に、焼酎を霧吹きで吹きつけ、残りの塩の半量を底にふり入れる。

6

4の梅を一気に容器に入れる。

7

梅を平らにならし、残りの塩をふる。容器の内側の塩を、焼酎を吹きつけて落とし、さらに清潔なふきんできれいにふいておく。

8

押しぶた、おもしをのせる。おしぶたとおもしは、合わせて梅の1.5~2倍の重量のものを用意。その上にポリ袋を開いて1枚にしたものをのせ、ゴムひもでとめ、紙か布帽子で覆いをする。日の当たらない涼しい場所に置き、梅酢(白梅酢という)が上がるまで待つ。

9

3日後くらいに、梅酢が上がってきているかどうかを確認。ポリ袋をかけた上から見れば、雑菌が入りにくくかび防止になる。10日後くらいに、梅がすっかり浸るくらいの梅酢が上がってきたら、おもしを梅と同じ重量のものに減らす。おもしを軽くしても必ず梅酢が梅より上まで上がっていること。

赤じそ漬けをつくる
10

赤じそは葉のみを摘み取って重量をはかり、その18%の塩を用意する。しその葉は何回か水を取り替えながらよく洗い、ざるに上げて水けをきる。水けがついているようなら、ふきんで軽く水けをふき取る。

11

赤じそをポリ袋に入れ、用意した塩の半量をまんべんなくふりかける。最初は軽く、次第にしっかりともむ。かさが減り、黒っぽい汁(アク)が出てくる。

12

ポリ袋の口を手で絞り、ボウルの上でまくるように折り返し、アクを絞り出して捨てる。ポリ袋の上からしそを軽くほぐし、残りの塩で1112をもう一度繰り返してアクを絞る。このとき、しっかりときつく絞ってアクの汁を出さないと、黒っぽくくすんだ赤梅酢になる。

13

清潔なボウルにしそを入れ、手で破らないように葉をほぐし、広げる。塩漬けして上がった梅酢(白梅酢)を清潔な玉じゃくしやボウルで1杯分すくい取ってふり入れる。

14

13のしそを軽くもむと、白梅酢が鮮やかな紅色に発色する(赤梅酢)。

15

塩漬けの梅の上に、14の赤じそを平らに広げるようにのせ、赤梅酢も入れる。

16

梅の重量と同じくらいの押しぶた・おもしをのせ、梅酢が上がっていることを確認。容器の側面についた梅酢を清潔なふきんでふく。ポリ袋をかけてゴムひもでとめ、容器のふたをする。日の当たらない涼しい場所に置き、土用を待つ。

土用干しをする
17

漬けておいた梅は、下にボウルをあてがったざるの上に取り出し、梅酢をきる。赤じそは適量ずつ手にとり、梅酢をかたく絞ってからざるに上げる。

18

大きめのざるに梅をほぼ等間隔に並べ、赤じそもわきに広げて干す。地面に直接置かず、テーブルやビールケースなどの上に置いて干すとよい。容器の中の赤梅酢も、ラップをかけて1日干すと、色が濃くなり保存性も高まる。赤梅酢は酸や塩分に強い瓶に移し、日が当たらない涼しい場所に保存し、漬物、料理に利用。

19

午前10時ごろと午後4時ごろ、薄手のポリ袋を手にはめて梅を裏返す。夜も晴れている場合はそのまま夜露に当てて3日間干す。夜露に当てると皮は柔らかく、かつ破れにくくなり、味がまろやかになる。赤じそを赤じそふりかけにする場合は、カリカリになるまで干し続ける(夜露には当てない)

! ポイント

雨には絶対に当てないよう注意し、雨が降りそうなら室内に取り込む。最高気温が35℃以上になるような暑い日は、3日間では干しすぎになるので、2日間で終わらせる。

20

土用干しを終えた梅はざるごと室内に取り込み、熱が取れたら清潔なかめや瓶に入れ、きっちりとふたをして日が当たらない涼しい場所で保存する。好みで赤梅酢にくぐらせてから保存してもよい。つくってすぐ食べられるが、3か月後くらいから塩なれしておいしい。このころが香りも風味も抜群。 

全体備考

※土用とは
立秋(8月8日ごろ)の前の18日間を指す(7月の後半)が、地域によってはまだ雨がちな時期なので、梅雨が明けたのちの晴天が3日間続く日を見極めて干す。

《梅を選ぶ》
●梅にはさまざまな品種がありますが、ほとんどの品種が梅干しに利用できます。どの品種の場合でも、全体が黄ばみ、よい香りがするくらい熟していて、かつ熟れすぎて傷んだり、つぶれたりしていない状態のものを選びましょう。梅を購入する場合は、この状態のものが出回るまで待つか、お店に頼んでおきましょう。

《梅の大きさ》
●梅1kgは、3Lで約30コ、2Lで約42コ、Lで約52コ。サイズは好みで選びますが、漬けやすく、食べるときも手ごろな大きさなのは2Lくらいです。

《塩・焼酎》
●塩はにがりを含むものを用意しましょう。食塩よりもしっとりしているので梅にまぶしつけやすいため、梅酢の上がりが早く、かびにくくなります。また味もまろやか。焼酎はアルコール分35度のホワイトリカーで、かび防止のために利用します。

《容器》
●昔ながらの陶製のかめがおすすめ。アルミなどの金属製は不向き。そのほか、酸に強いホウロウ、ガラス製などがよいでしょう。

《おもし・押しぶた》
●おもしは、漬ける梅とほぼ同じ重さのものと、1.5~2倍のものが1つずつあるとよいでしょう。最初は1.5倍から2倍の重さで漬け、梅酢が上がったらほぼ同じ重さのものに変えます。押しぶたとおもしを兼ねるタイプのものも市販されています。押しぶたは、容器の口径より一回り小さいものを。平らな皿も利用できますが、割れないよう扱いに注意。

《その他の道具》
●焼酎を吹きつけるための霧吹き、容器の上にほこりよけにかけるポリ袋、大きめの紙、ゴムひもを用意。紙のかわりに、丸く裁った布のぐるりにゴムを通した「布帽子」をつくっておくと、取り外しが簡単で便利です。そのほか、清潔なふきん、大きめのざるを用意しましょう。


《失敗なしの梅干しの漬け方・7か条》

1. 清潔第一
準備から完成までのすべての工程で、容器やおもし、用具などは清潔に保ちましょう。

2. 水けは厳禁
材料や容器類に水が残っているとかびの原因になります。清潔なふきんでふき、容器は天日で乾かします。

3. 焼酎を上手に活用
材料や用具の消毒になります。また、焼酎を梅に吹きつけると、その湿り気で塩をまぶしつけやすくなります。

4. 塩をまんべんなくまぶす
梅の周りにまんべんなく塩をまぶしつけて塩漬けすると、梅酢が早く上がり、かびの発生防止に。

5. 空気に触れさせない
空気中の雑菌にふれないよう、漬ける間、覆いをはずすことはなるべく避けます。透明なポリ袋で口をしっかり覆えば、はずさなくても中の様子を見ることができます。

6. 梅酢の上がりを確認
(1)漬けはじめてから3~4日後、(2)おもしを減らしたとき、(3)赤じそを入れたとき、(4)土用干しをするまでの間、最低でもこの4回は、ポリシートの上から、梅酢が上がっているか、かびが出ていないかをチェックします。

7. 保存容器と保存場所に注意
なるべく陶製で、ふたのきっちりとできる容器に保存し、日の当たらない涼しい場所を選んで保存。塩分18%の梅干しなら、冷蔵庫に入れる必要はありません。

このレシピをつくった人

都築 佐美子さん

梅干し・梅料理に関する実践、研究に50余年のキャリアをもつ。毎年、さまざまに配合を変えた梅干しを漬け、集めた膨大なデータをもとに、誰でも失敗しないオリジナルの「究極の梅干し」を目指して努力を重ねている。

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