
きょうの料理レシピ
干し柿
お日さまの恵みをたっぷり受けた、干し柿のふくよかな甘さは格別なおいしさ。昔ながらの軒下がなくても、手軽につくれます。ゆっくりと時間をかけて育つさまを見守れるのは、手仕事の醍醐味(だいごみ)です。
写真: 宮濱 祐美子
エネルギー
/80 kcal
*1コ分
塩分/0 g
*1コ分
調理時間
/50分
*干す時間は除く。
材料
(12コ分)
- ・渋柿 12コ(2~2.4kg)
下ごしらえ・準備
下準備
1 消毒用の焼酎(35度以上のもの/ホワイトリカーでもよい)適量を霧吹き(アルコール対応のもの)に入れる。
2 柿をつるす用に60〜70cm長さに切ったポリエチレン製のひもを6本準備する。
つくり方
1
渋柿は洗って水けを拭く。底からヘタに向かって縦に皮をむく。
! ポイント
できるだけヘタの付け根の際まで皮をむく。
2
柿1コの枝にひも1本の片端をひっかけ、固結びにする。
3
ひものもう片端も同様にして、もう1コの柿に結びつける。残りの柿も同様にひもの両端に1コずつ結ぶ。
4
鍋に湯を沸かし、ひもを持って柿を湯に沈める。5秒間たったら引き上げ、ざるに並べて湯をきる。残りの柿も同様にする。
5
戸外の風通しのよい場所で、物干し竿ざおなどにハンガーを2つ、間隔をあけてかける。ハンガーに4を3組ずつ、ひもの長さに長短をつけて柿が互い違いになるようにして、バランスよくつるす。
6
柿の表面全体に焼酎を吹きかけ、1週間ほど干す。夜間と雨天時は室内にとり込む。
! ポイント
柿は表面に水分があるので、かびやすい。熱湯でサッと消毒したあと、焼酎を吹きかけて念入りに消毒しておくと安心。また、夜露にぬれるとかびやすいので注意。
7
1週間ほどたって、柿の表面が乾いたら、全体を清潔な手でやさしくもむ。翌日以降も干し上がるまで、毎日1回、同様にもむ。
! ポイント
雑菌がつかないように、清潔な手でもむこと。1日1回もむことで渋みが残るのを防ぎ、かつ柔らかくなる。
8
さらに1~2週間干す(干しはじめてから2〜3週間)。渋みが抜けて、好みの堅さになったらでき上がり。枝ごとひもを切り落とす。
全体備考
◆渋柿◆
渋柿は甘柿より糖度が高く、干すと渋みがやわらいで本来の甘さが引き出される。ひもでつるしやすいように、枝をT字形に残して切られたものを使う。農産物の直売所やインターネットなどで入手可能。
◆榎本さんの「干し柿」の楽しみ方◆
干し柿は大好きで、毎年必ずつくります。渋柿でじっくり時間をかけるのも、甘柿で手軽につくるのも、どちらもそれぞれの魅力がありますね。干し柿は甘酒や白みそなどの発酵食品、バターやチーズなどの乳製品と相性がよく、組み合わせることが多いです。仕事の合間にホッと一息つきたいときは、ササッと「干し柿バター」をつくって、緑茶と一緒に楽しみます。ちょっと洋風になるので、ワインやビールにも合います。
~干し柿バター~
干し柿に料理ばさみで切り込みを入れ、バター適量をはさむだけで、しゃれたスイーツに。
●保存
1コずつラップで包み、ジッパー付き保存袋に入れて冷蔵庫で約10日間、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で約2か月間。
きょうの料理レシピ
2025/10/13
はじめての手仕事
このレシピをつくった人

榎本 美沙さん
会社員勤務を経て調理師学校を卒業し、料理研究家として独立。
発酵マイスターの資格をもち、発酵食品や旬の野菜を使ったレシピが好評。YouTubeやinstagramも人気。
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