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きょうの料理レシピ

極上!ショートケーキ

今年のクリスマスケーキは、プロの本格スポンジで!確かな技術に定評のある小嶋さんが、家庭でもとびきりおいしくつくれるように、生地の混ぜ方の秘けつを丁寧に教えます。きめ細かく、しっとりと風味豊かな味わいは、まさに極上!

極上!ショートケーキ

写真: 邑口 京一郎

エネルギー /1830 kcal

*全量

塩分/0.6 g

*全量

調理時間 /70分

*スポンジ、シロップを冷ます時間は除く。

材料

(直径15cmの丸形1台分)

【スポンジケーキ】
・全卵 (正味)95g
・グラニュー糖 72g
・バター (食塩不使用) 16g
・牛乳 25g
・薄力粉 (製菓用) 63g
*たんぱく質含有率が7.5%程度のものがおすすめ。これよりたんぱく質含有率が多いものを使う場合は生地のふくらみが悪くなるので、つくり方89の混ぜる回数を少なめにする。
【シロップ】
・水 40g
・グラニュー糖 13g
・キルシュ 8g
*さくらんぼのリキュール。お酒に弱い人や子どもは注意。
【クリーム】
・生クリーム (乳脂肪分40%以上) 200ml
・グラニュー糖 15g
・牛乳 8g
・いちご (ヘタは除く) 25~30コ
・ブルーベリー 10~15コ
*あれば。
・ミントの葉 適量

下ごしらえ・準備

用意するもの

1 容量100mlのプリン型、約2.5cm高さの木製の角材2本を準備する。

! ポイント

・プリン型は容量90~120mlの範囲ならよい。
・角材はホームセンターなどで購入できる。

つくる前にしておくこと

2 薄力粉はふるう。

3 純白ロール紙(耐熱性のもの)を6cm幅・55cm長さの帯状と直径15cmの円形に切り分け、それぞれ型の側面と底に敷く。

! ポイント

スポンジケーキには耐油性でない紙がおすすめ。

4 オーブンは180℃(焼く温度より20℃高め)に温める。

つくり方

【スポンジケーキ】をつくる
1

湯煎用のフライパンに湯を沸かし、火を止める。ボウル(直径20〜22cm)に卵を入れ、泡立て器でほぐす。グラニュー糖を加え、しっかりと混ぜ合わせる。湯煎にかけながら軽く混ぜてグラニュー糖を溶かし、40~43℃に温める。

2

湯煎から外し、ボウルをきき手の前に置き、ハンドミキサーの高速で泡立てる。ミキサーの羽根をボウルの底に垂直に立て、ボウルの側面に沿うようにして、1秒間に約2周するスピードで3~4分間泡立てる。ハンドミキサーをゆっくりと持ち上げると、羽根についた生地が一瞬切れてトロトロと流れ落ちるくらいまで泡立てる。流れ落ちる生地で「の」の字を書いてみて、しばらく残ればよい。すぐに消えるようなら、さらに30秒~1分間泡立てる。

! ポイント

<生地の比重を量って泡立て具合をチェック>
容量100mlのプリン型に生地を入れ、へらですり切る。はかりにのせて、プリン型の重量を引いたグラム表示が27~31(*)ならOK。32以上なら、さらに泡立てる。
*プリン型の容量が90mlなら0.9倍で約24~28、120mlなら1.2倍で約32~37に換算する。

3

小さめのボウルにバターと牛乳を入れ、湯煎にかけて40℃以上に温める。

4

ハンドミキサーを低速にし、生地のきめを整える。ミキサーの羽根を2のボウルの手前で固定して、約15秒間ごとにボウルを手前に60度ずつ回しながら、さらに1分30秒~2分30秒間泡立てる。

5

大きな泡が消え、泡のきめが細かくなれば、泡立て完了。

6

側面についた生地をゴムべらではらい、きれいにする。ゴムべらの先端1cmほどを生地に入れ、ボウルの側面に対して約35度の角度で密着させ、右ききは反時計回りに、左ききは時計回りに半周以上回す。

7

ふるっておいた薄力粉を6のボウルにもう一度ふるいながら入れる。

8

ゴムべらを使って、以下のように生地を混ぜる。(ボールの置き位置、混ぜ方は全体備考を参照)
a.ボウルを丸時計に見立て、3時の位置にゴムべらを入れる。もう一方の手は9時の位置でボウルを支える。
b.ゴムべらの面をボウルに対して90度にして、まっすぐにボウルの中心を通って9時の位置へ動かす。
c.ゴムべらの面を上に向けて、ボウルの側面を10時半の位置まで進む。同時にもう一方の手で9時から7時の位置までボウルを回す。
d.ゴムべらにのった生地をボウルの右側に落とすようにゴムべらを返す。
a〜dを35〜40回くり返す。

9

8の粉が見えなくなったら、3を加える。8と同様にして65~80回混ぜる。

! ポイント

つくり方89で合計100~120回、生地を混ぜる。生地を混ぜる速さは、1回につき2〜3秒が目安。ゆっくりと丁寧にゴムべらを動かす。

10

生地をすくうと、サラリと流れ落ちるくらいなめらかになったら混ぜ終わり。

! ポイント

<生地の比重を量って混ぜ上がりをチェック>
容量100mlのプリン型に生地を入れ、へらですり切る。はかりにのせて、プリン型の重量を引いたグラム表示が47~51(*)ならOK。46以下なら混ぜ足りないので、さらに混ぜる。52以上なら、それ以上混ぜないように。
*プリン型の容量が90mlなら0.9倍で約42~46、120mlなら1.2倍で約56~61に換算する。

焼く
11

生地を型に流し入れる。型ごと7cmくらいの高さから台の上に落とし、表面の大きな気泡を消す。天板にのせ、180℃に温めたオーブンに入れて160℃に下げ、焼き色がつくまで30〜35分間焼く。

12

オーブンから取り出し、型ごと10cmくらいの高さから台の上にトンと落とす。ひっくり返して網にのせ、型を外して5分間おく。再びひっくり返して冷ます。

! ポイント

やけどに注意。冷めたスポンジはポリ袋に入れて冷蔵庫で約2日間、冷凍庫で約2週間保存可能。

仕上げる
13

【シロップ】をつくる。鍋に分量の水とグラニュー糖を入れて中火でひと煮立ちさせ、火から下ろして冷ます。キルシュを加えて混ぜる。

14

ボウルに【クリーム】の材料を入れ、ボウルを氷水に当ててハンドミキサーの中速で七~八分(ぶ)立て(すくうとツノの先端が軽く曲がる堅さ)にする。

15

12の紙をはがし、底の堅い部分を薄く切り取る。上下を返し、手前と奥に木製の角材を当て、パン切りナイフで厚みを半分に切る。

! ポイント

木製の角材を当て、それに沿うように刃を進めると均一な厚みに切れる。また、刃渡りの長いナイフで切ると、断面がきれいに仕上がる。

16

スポンジの下半分の断面と側面に、はけで13の【シロップ】をたっぷりと塗る。14の【クリーム】約50gをのせてパレットナイフで全体に広げてならす。

17

いちご適量を縦半分に切り、切り口を下にして並べる。【クリーム】約50gをのせ、いちごの隙間を埋めるように塗る。スポンジの上半分の断面に軽くシロップを塗り、重ねる。上面にシロップを塗り、角にも丸くするように塗る。中央に残りのクリームをのせ、パレットナイフで側面にたれるようにならす。ケーキをのせた台をトントンとたたくように軽く落とす(こうすることでケーキの周りにクリームがきれいにたれる)。器に盛り、残りのいちご、ブルーベリー、ミントを周りに置く。

! ポイント

フルーツはケーキをカットしてからあしらうと、きれいに取り分けられる。

全体備考

◆混ぜ方(つくり方8)◆
~事前に混ぜ方を練習しましょう~
・ボウルをきき手側の肩の前に置き、ボウルの中心から30cm離れて立つ。
・ボウルに粉適量を入れ、人さし指を軽くのばしてゴムべらを持つ(握りしめるように持つとコントロールしにくい)。
・ボウルは体の正面に置くのではなく、聞き手側に置いて生地を混ぜることで、ゴムべらを正しく動かせる。
・台にマスキングテープを、3時から9時の方向に向かって水平に長めに貼る。
・テープ上にボウルを置いて、テープの位置を見ながら3時ー9時の方向に混ぜるやり方に慣れる。
・あとは、つくり方8と同じようにゴムべらを動かす。
・ゴムべらのエッジは常にボウルに当たっていて、250~300gの圧をかけながら動かす(※)。

 ※圧の加減ははかりで確認!
  ゴムべらのエッジをはかりに当てながら左右に動かし、
  250〜300gになるくらいの圧のかけ方で混ぜることを意識する。

◆トライフル◆
~ショートケーキと同じ材料でもっと気軽に!~
【スポンジケーキ】適量(2人分で約50gが目安)は2cm角に切り、【シロップ】を軽く塗って、グラスに入れる。【クリーム】・好みのジャム・食べやすくした好みのフルーツ(いちご、バナナ、ブルーベリーなど)各適量を加え、ミントの葉少々をあしらう。ラフな盛りつけでOK!

きょうの料理レシピ
2025/12/16 おやつのじかん

このレシピをつくった人

小嶋 ルミ

小嶋 ルミさん

都内で洋菓子店、お菓子教室を経営。日本の女性パティシエの草分け的存在。シンプルで本物の味、心温まる味を追求したお菓子が評判。
中国語の本も多数出版され、中国のお菓子愛好家の間でも広く知れ渡る。最近では、中国人やタイ人を対象に、日本の菓子づくり教室も開催している。

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