情熱と自然が育む極みの味 甲州地どり ~洋食の匠 大宮勝雄シェフの師弟旅 後編~ PR

山梨県のブランド地鶏「甲州地どり」。そのあふれるうまみと口当たりの良さに衝撃を受けた、洋食の巨匠・大宮勝雄シェフと延藤光昭シェフ。
今回は生産現場を訪れ、「極みの味」を育む背景に迫ります。
(シェフ達が直売所「甲州地どり市場」を訪問、絶品料理と山梨の銘酒を堪能した前編記事はこちらで公開中)
大宮シェフと延藤シェフが訪ねたのは、甲府市の南に位置する曽根丘陵。木々の緑がせまる農道に歩みを進めると、「コケコッコー!」という力強い鳴き声が聞こえてきました。

自然に囲まれた「甲州地どり」の養鶏場 奥に見えるのは南アルプス
前編で「甲州地どり市場」を案内をしてくれた加藤健さんは、年間2万羽の甲州地どりを育て、食卓に送り出す生産者でもあります。
「鶏たちには、まちなかの騒音や生活の光から離れて、自然に近い環境で出来るだけストレスを感じずに育ってほしいんです」(加藤健さん)

今回は特別に、加藤さんの鶏舎を見学させてもらいます
衛生管理のための防護服を着て、いざ鶏舎の中へ。
1ヘクタールの敷地に鶏舎は20棟。それぞれの棟に約400羽の地鶏たちが暮らしています。
「甲州地どりの認定条件の1つは、広い土地でのびのびと育てること。これだけ余裕のある育て方をしているのは、全国でもあまりないと聞いています。」(加藤さん)

ケージに入れず自由に歩き回らせる「平飼い」で飼育する

面積3.3㎡あたりに10羽以下が、甲州地どりの飼育条件
「あれ?鶏舎の外に出ていってる子がいませんか?」(延藤シェフ)
そうなんです!!加藤さんの養鶏場には屋外の運動場があり、鶏たちは太陽の下で自由に駆け回り、草や虫をついばむことができるんです。

「放し飼いにすると運動量が増え、筋肉がよく発達して肉質が良くなります。
おまけに頻繁に小石をついばんで飲み込むので、食べ物を砕く砂肝が発達します。
餌の消化吸収もよくなり、健康的に育つんですよ。」(加藤さん)

土の上を自由に歩けることは 鶏のストレス緩和にも
「甲州地どり」のおいしさの秘密。それは、放し飼いだけではありません。
加藤さんは、交配から孵化、飼育、出荷までを一貫して自分の鶏舎で行い、常に品質の維持、向上に取り組み続けています。

「ひよこは手に乗せると安心して寝ちゃうんですよ」(加藤さん)
中でも、加藤さんが特に気を配っているのが「餌」です。
「とうもろこしやコーリャンなどいろんなものブレンドしています。遺伝子組み換えをしていない植物由来のものにしているところがこだわりです。この子達本来の肉の味を邪魔せず、かつ十分に引き出せるように配合を工夫しています。」(加藤さん)
「いい香りがしますね。食べたものと肉の味は直結しますから…」(延藤シェフ)

もうひとつ、甲州地どりのおいしさに欠かせない条件があります。それが、飼育期間の長さです。
ブロイラーが孵化から約50日で出荷されるのに対し、山梨県から「甲州地どり」の認定を受けるには、約120日の飼育が求められます。
「鶏があまりに若いと、身体が小さく肉も柔らかすぎるんです。じっくり、ゆっくりと成長させることが、きめ細かく引き締まった筋肉をつくり、甲州地どりらしい強いうまみと、肉の歯切れの良さにつながるんです」(加藤さん)

「生き生きしていて、見るだけでおいしく育っているのがわかりますね」(大宮シェフ)
「大変に聞こえるかもしれませんが、案外人間がすることは少ないんです。餌やりと掃除をする程度で、逆に過度に手を加えないように心がけています。なるべく自然に近い環境をつくり、この子達自身の力で大きくなってもらうことこそ、一番魅力を引き出せる方法だと思っています」(加藤さん)

「なるほど。信じて見守るのも愛なんですね…」(2児の父・延藤シェフ)
3代続く養鶏農家の加藤さん。「甲州地どり」は父の政彦さんが山梨県と共同で開発、1989年(平成元年)に販売が開始されました。

うまみが強い「シャモ」と、肉付きの良い「白色プリマスロック」をかけ合わせた「甲州地どり」
加藤さんは大学で県外に出て、養鶏とは畑違いの学問を修めましたが、卒業後すぐに家業を継ぐことを決意したそうです。
「山梨が誇るブランド鶏をつくりたいと頑張り続けてきた父の姿をずっと見てきました。せっかくいい鶏ができたのに絶やしてしまいたくない。父がつくった甲州地どりをもっと多くの人に知ってもらう、その力になりたいと帰ってきました」(加藤さん)

「親父の仕事を半分分けてくれ!と、息子が帰ってきたときは驚きましたよ」(父・政彦さん)
そのためには、まずは実際に食べてもらうことが肝心。
加藤さんは県内外のイベントで鉄板焼きなどを振る舞ったり、直売所を開くなど、気軽に味わってもらえる取り組みに力を注いでいます。
「いま特に力を入れているのが、常温でも楽しめる商品の開発です。気軽に買って帰れるので、これおいしかったよ!と身近な人に伝えてもらうことで、甲州地どりのおいしさが広く知られるようになるとうれしいですね」(加藤さん)

混ぜご飯のもとやミールキットなど、家庭でも手軽に楽しめる工夫がいっぱい
山梨県が誇るブランド地鶏「甲州地どり」。
たぐいまれな味わいをつくりあげ、そして次に繋いでいく。その挑戦を支え続けてきたのは、甲州地どりの持つ力と魅力を信じ、可能性を追求し続ける、父子の情熱でした。
甲州地どりをめぐる旅を終えた、大宮勝雄シェフと延藤光昭シェフ。
ふたりの心で温められた新しいレシピの卵から、一体どんな料理が生まれてくるのでしょうか!?

「おいしく料理してあげなくちゃね。」(大宮)「責任を感じますね」(延藤)

「現地でお話を聞くことが出来、料理人としていい勉強になりましたし、おいしく料理をする責任も強く感じた旅でした。味と技を次世代につないでいく情熱にも刺激を受けました!」(延藤シェフ)
「山梨には何度も足を運んでいますが、まだおいしいものがあったのか!と驚かされました。うまみ、歯ごたえ、生産者の想い、どれをとっても一級品。どう料理しようか、ワクワクしています!」(大宮シェフ)


スクランブルエッグ風ソースをかけた、洋風の親子丼です。
うまみの濃い甲州地どりのむね肉に、チーズ風味の濃厚な卵がベストマッチ。
鶏むね肉は、弱火でじっくりと火を入れるのがしっとり仕上げるコツです。
お米は山梨県産の「にじのきらめき」。粒が大きく甘みがあってモッチリ!
清らかな水、降りそそぐ光、豊かな緑
恵まれた環境のなか、大切に育まれるやまなしの農畜水産物
食べる人の笑顔を想像しながら、そのおいしさは進化を続けています
先人から受け継がれてきた想いを胸に、知恵と技術に工夫を重ね
持続可能な社会の実現を目指した取り組みも始めています
やまなしの未来を、どこよりもおいしい未来にするために
「おいしい未来へ 山梨」のサイトにリンクします
6つのストーリー
それぞれのアイコンからくわしい説明を読むことが出来ます
(「おいしい未来へ 山梨」のサイトにリンクします

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