栄養バランスの良い献立づくりのポイント!~「健康を維持するための食事」Vol.3

松田早苗さんインタビュー#01
健康と食にまつわる情報をお届けする「健康キッチントピックス」。
5回にわたり、「健康を維持するための食事」について女子栄養大学短期大学部 教授 松田早苗さん(以下=松田)にお聞きします。
第3回は【栄養バランスの良い献立つくりのポイント!】です。

栄養バランスをとりやすい献立

健康になるため、健康を維持するために、普段の献立ではどんなことに気をつけたら良いですか?

松田栄養バランスをとりやすい1食の献立構成は、一汁二菜(主食・主菜・副菜・汁物)、または一汁三菜(主食、主菜、副菜、副々菜、汁物)です。
ただし、どんな食材を組み合わせて献立にするか、悩ましいですよね。
そこで、数多くある食材を栄養的特徴が似た食材同士で4つのグループに分類します。これを4つの食品群といいます。栄養バランスのよい献立作成のポイントは、各食品群の食材をまんべんなく取り入れた一汁二菜、一汁三菜の献立です。

松田

【4つの食品群:食品群、食品、含まれる栄養素、働き】

■第1群 乳・乳製品、卵
良質たんぱく質、脂質、ビタミンA、ビタミンB1 、ビタミンB2 、カルシウム
※栄養を完全にする

■第2群 魚介・肉、豆・豆製品
良質たんぱく質、脂質、ビタミンA、ビタミンB2 、カルシウム
※肉や血をつくる

■第3群 野菜(きのこ、海藻含む)、芋、果物
カロテン、ビタミンC、ミネラル、食物繊維
※体の調子をととのえる

■第4群 穀類、油脂、砂糖
炭水化物、たんぱく質、脂質
※力や体温となる

【献立作成のフローチャート】一汁二菜(または三菜)の例

1 主食を決める … 第4群の穀類(ご飯、パン、麺類)からひとつ選ぶ

2 主菜を決める … 第1群の卵、第2群の肉、魚、豆・豆製品から主材料を選ぶ
※卵と豆・豆製品など食材を組み合わせてもOK

3 副菜・副々菜を決める … 第3群の野菜、きのこ、海藻、芋から食材を複数選ぶ

4 汁物・飲み物を決める … 主菜、副菜に使わなかった材料で考える

*第1群の乳・乳製品、第3群の果物は、食事でも間食でもよいので、1日のうちでとる。

一汁二菜を基本に

松田献立は、和食・洋食・中華など、統一感のあるものでそろえたくなりますが、和食だけでそろえると塩分が過剰になりがちで、洋食だけでそろえると脂質の摂り過ぎになる可能性があります。
そこで、一汁二菜(または三菜)を基本にしながら、和食、洋食、中華をじょうずに組み合わせることをお勧めします。そうすることで、栄養バランスがとれ、味に変化もつけられ、バラエティに富んだ献立になります。

理想的な献立の組み合わせ例

朝食献立
主食:トースト
主菜:目玉焼き(ブロッコリー、プチトマト添え)
副菜:コールスローサラダ
フルーツヨーグルト(バナナ、プレーンヨーグルト)
カフェオレ

昼食献立
主食:海鮮焼きそば
副菜:さつまいもとりんごのサラダ

夕食献立
主食:ご飯
主菜:厚揚げと野菜のオイスター炒め
副菜:春雨サラダ
中華風コーンスープ
果物(りんご)

松田献立を考える際にも、みんなのきょうの料理のレシピをぜひ活用して頂きたいと思います。

松田早苗さん、ありがとうございました。

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