*1人分
1ミニトマトはヘタを取って横半分に切る。断面を上にして並べ、塩適量をふる。
2日当たりと風通しのよいところに置き、午前中から夕方まで天日干しにする。
1.あじは包丁でウロコをこそげ、ゼイゴをそぎ取る。
<★ポイント>この料理は、魚の鮮度が命。とれたての魚を手早く丁寧に下処理して使うのが理想です。
2.腹に切り目を入れ、エラから内臓を続けて引き抜く。
3.流水でよく洗い、中骨の際は束ねた竹串の先で血合いを丁寧に除く。
<★ポイント>3~5本の竹串を輪ゴムで束ねて使うと、細かいところまでこすり洗いできます。
4.水けをしっかりと拭き、火の通りがよくなるように、両面に斜めに切り目を入れる。
5.両面と腹の中まで塩・こしょう各適量をふり、なじむまで10分間ほどおく。
6.フライパンにオリーブ油大さじ2~3を強火で熱し、あじを並べて焼く。
<★ポイント>表面をこんがりと焼くことで皮が香ばしくなると同時に、煮くずれしにくくなる利点も。手持ちのフライパンに入らなければ、あじの長さを半分に切ってもよい。
7.下側がこんがりと焼けたら上下を返し、全面に焼き色をつける。魚から脂が出てきたら、紙タオルなどで拭き取る。
8.魚の高さの半分ほどが浸る程度の水を注ぎ、勢いよく煮立てる。
<★ポイント>だしや調味料は不要。コトコト煮込むのではなく、水が弾けるほどの強火で。水の量は魚やフライパンの大きさによって変わる。家庭では、手早く煮立つように、湯を加えてもよい。
9.煮汁を全体に回しかけ、あさりを加える。さらに煮汁を回しかけ、ドライトマトを加える。
10.煮汁が少なくなってきたら適宜水を足し、常に煮汁を回しかけながら火を通す。
11.貝がすべて開いたら、オリーブ油適量を回しかける。
<★ポイント>オリーブ油のコクと香りで、立体感のある豊かな味わいに。オリーブ油はなるべく新しいものを、惜しまずたっぷりと。煮汁の1/3~1/2量が目安。
12.最大限の火力で一気に煮立て、イタリアンパセリを加える。さらに煮汁を回しかけ、油と水分が乳化して白っぽくなったら火を止め、バジルをちぎって散らす。
13.魚の頭と骨を除いて半身ずつ皿に取り、あさり、ドライトマト、バジルを均等にのせて煮汁をかける。
【自家製ドライトマトのつくり方】
ドライトマトはミニトマトを使ってつくれば、市販の輸入品を手に入れるより手軽。ミニトマトは大玉のトマトより水分が少なく甘みも濃いので、本場の味に近いセミドライトマト(ソフトタイプのドライトマト)になります。天日干しの代わりに、低温(100℃)のオーブンで2~3時間乾かしてもOK。密封容器に入れ、冷蔵庫で2~3週間保存できます。
【パスタをからめて余さず味わう】
アクアパッツァの煮汁には、魚、貝、ドライトマトとオリーブ油のうまみが凝縮しています。残った煮汁と具にゆでたパスタを加え、
強火で加熱しながらからめれば、ぜいたくな一皿に。このパスタのためにアクアパッツァをつくりたくなるほどです。
【プロの技法】「全面を焼いて香ばしく」
魚の丸みに合わせ、フライ返しで持ち上げたりフライパンを傾けるなどして角度を変えながら、隅々まで鍋肌に密着させて、ムラなく焼き色をつける。この焼き目が香ばしいおいしさのもとに。