*1人分
1.鶏肉は皮を取り、脂肪を丁寧に除いて小さめの一口大に切る。
<★ポイント>手に入りやすい肉ほど筋は少ないが脂肪が多いので、丁寧に取り除く。
2.たまねぎは繊維と垂直に薄切りにする。
<★ポイント>繊維を断つように切ると口当たりもよく、甘みが出る。
3.鍋に割り下と鶏肉を入れて弱めの中火にかける。静かに煮立つ程度の火加減で、2~3分間煮て七分~八分どおり火を通し、火から下ろす。
<★ポイント>加熱してもパサつきにくいもも肉のみを使用。1種類だけなら下ごしらえも簡単です。
4.卵はボウルに2コを割り入れてほぐす。丼にご飯200gをよそい、平らにならしておく。
<★ポイント>丼は面が広く、高低差が少ないものを。浅鉢などでもよい。
5.ここからは1人分ずつつくる。
直径15~18cmのフライパンにたまねぎの半量を広げて入れ、3の割り下と鶏肉を半量ずつ加えて弱めの中火にかける。
<★ポイント>たまねぎを敷いておくことで卵に伝わる熱がやわらぐ。卵が底にくっつきにくくなるというメリットも。
6.煮立ってきたら、溶いた卵の3/4量を中央から外側へ円を描くように回し入れる。生の部分を少しすくい取り、煮立っている部分にかけながら火を通す(「老舗の親子丼」の10参照)。
7.半熟状になったらすぐ火から下ろし、4のご飯の上にのせて、残りの卵を全体に回しかける。「老舗の親子丼」の11のように、仕上げの卵をかけてから火から下ろすタイミングは熟練の判断。ご飯にのせてから仕上げたほうが失敗が少ない。
8.ラップで覆ってしばらく蒸らし、表面の卵を余熱でふんわりとさせる。もう1人分も4からと同様につくる。
<★ポイント>ふた付きの丼がなくても、ラップをふた代わりにすればよい。
【鶏肉について】
親子丼の主材料は、ご飯と鶏肉、卵だけ。だからこそ、鶏肉は、信頼のおける小売店やデパートなどで、できるだけ良質なものを選ぶことが大切だ。のびのびと放し飼いされ、長期間かけて育てられた鶏の肉は、一般的な若鶏と比べると、その大きさや色、質感からも、いかに筋肉質で体格がよく、水分や脂肪が少なくてうまみが濃いかが分かる。