だしを極めたそうめん
サラリ、すっきりとした「夏だし」と、その夏だしでつくる「夏野菜のジュレ」の2種の涼味でいただきます。
写真: 塩崎 聰
*1人分
*夏野菜にだしを含ませる時間、ジュレを冷やし固める時間は除く。
材料
(4人分)
- 【夏だし】
- ・昆布 20g
- ・削り節 (かつお) 10g
- ・煮干し 12匹
- ・水 カップ6
- ・うす口しょうゆ 20ml
- ・みりん 80ml
- ・酒 80ml
- ・塩 6g
- 【夏野菜のジュレ】
- ・かぼちゃ 1/4コ(600g)
- ・なす 2コ
- ・トマト 1コ
- ・さやいんげん (筋を取る) 50g
- ・粉ゼラチン 6g
- ・そうめん 3ワ
- ・しょうが (すりおろす) 適宜
- ・あさつき (小口切りにする) 適宜
- ・みょうが (薄切りにしてさらす) 適宜
つくり方
鍋に【夏だし】の材料をすべて入れて火にかける。沸騰したらアクを取り、弱火にして八ぶくらいまで煮詰めて火から下ろす。火加減に注意してゆっくりと煮出す感じで煮詰める。
紙タオルをのせたざるに通してボウルにこし入れ、氷水に当てて冷やし、2等分に分けておく。【夏だし】の半量はそのまま使い、残りを【夏野菜のジュレ】に使う。
かぼちゃはワタと種を取り、皮をむいて約1.5cm角に切る。なすはヘタを落とし、六つ割りにする。
鍋に湯を沸かし、表面に十文字に切り目を入れたトマトを入れ、サッと引き上げて氷水につけ、切り目のところから皮をむく(湯むき)。ヘタを取り、かぼちゃと大きさをそろえて切る。トマトはできるだけ加熱したくないので、すぐに引き上げて、氷水でしめる。
4の鍋にいんげんを入れて色よくゆで、氷水にとる。同じ湯でかぼちゃ、なすを順に柔らかくなるまでゆでて、氷水にとる。トマトの湯むきの湯を使い回す。なすは湯が汚れるので最後にゆでる。
5のいんげんの水けをきって3~4cm長さに切り、なすも水けをきってかぼちゃと大きさをそろえて切る。
冷やした2の【夏だし】の半量(約500ml)をボウルに入れ、トマト、かぼちゃ、いんげん、なすを入れ、冷蔵庫に30分間以上おいて味を含ませる。トマトは切ってすぐ、かぼちゃもゆでてそのままだしにつけてもよい。
7から野菜をすべて取り出す。残ったつけ汁を一度こして鍋に入れ、粉ゼラチンをふり入れてふやかし、中火で煮溶かす。完全に溶けたら火から下ろし、氷水に当てたボウルに入れ、粗熱を取ってから冷蔵庫で冷やし固め、ジュレをつくる。取り出した野菜も冷蔵庫で冷やしておく。ゼラチンは少なめなので、柔らかいジュレができる。
たっぷりの湯を沸かし、そうめんを入れて、菜ばしで時々さばきながら約1分間ゆでる。沸騰してきたら、水適量を加え(差し水)、再度沸騰するまでゆでる。そうめんの表面は中心よりも先に火が通るので、差し水をすることで湯の温度を下げ、再度沸騰させて、そうめんの中心まで均等にゆでる。
9を冷水に入れ、流水の下でもみ洗いし、表面のぬめりを落とし、めんをしめる。
10のそうめんをはしでたぐるようにし、きれいに整えて、氷水をはった器に浮かせて盛りつける。整えるには、はしの両端を持って、水中で前後に動かすようにするとよい。
つゆ用の器に8の夏野菜を均等に入れ、ジュレを均等にかける。別のつゆ用の器に2の残りの【夏だし】を入れ、薬味とともにそうめんに添えて、完成。
夏だしを使ったレシピ
卵豆腐
このレシピをつくった人
髙橋 拓児さん
東京で修業後、生家で厨房に立ち、豊かな発想で従来の概念にとらわれない独自の京料理が人気を博す。料理教室での論理的でわかりやすい解説も好評。シニアソムリエの資格ももち、ワインにも造詣が深い。NPO法人「日本料理アカデミー」でも活躍中。
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