第52回 「京」名料理人・中村元計さんに学ぶ 本みりん&料理清酒 匠の技 PR
「一子相伝 なかむら」主人
中村元計さん (なかむら・もとかず)
天龍寺で修行後、生家の料亭を継ぐ。調理科学に基づく手法の研究にもいそしみながら、伝統の味を伝え続けている。食農科学の博士号も取得。NPO 法人「日本料理アカデミー」の活動にも尽力している。
一流料理人から直接プロの味を学べると毎回大好評の料理教室が開催されました。今回は京都の有名料亭「一子相伝 なかむら」の中村元計さんを講師に迎え、本みりんと料理清酒を使った技ありの3品を教えていただきました。
撮影/鈴木雅也 取材・文/小笠原章子 デザイン/成田由弥
和食に欠かせない本みりんと料理清酒ですが、皆さんはその性質をきちんと理解して使っていますか? 「本みりんはまろやかで上品なうまみとコクがあるので、料理に底味がつく。だから、最後までおいしく食べられるんです」と中村さん。具体的には、味のしみ込みをよくしたり、塩カドや酢カドを取ったり、料理に照りやつやを出したりと、その調理効果は絶大。
一方の料理清酒は、アルコール分が揮発する際に魚の生ぐさみや肉の脂くささ、野菜のえぐみを取ったり、料理に風味をつけたり、素材を柔らかくしたりと、こちらもおいしさを格上げするさまざまな働きがあります。さらに中村さんがすすめるのは、料理清酒をだしがわりに使うこと。今回の「鶏柳川」でもたっぷりの料理清酒で鶏肉を煮ることで、くさみを取りつつ、風味豊かな味わいに仕上げています。
「料理は味のバランスがとれていることが何より大切。素材が主役として輝けるように縁の下の力持ちとして味を支えているのが、本みりんと料理清酒なのです」。
中村さんがささがきのコツを伝授。「包丁の先を使って、力を入れずに長めに削るといいですよ」。
親子でにっこり、楽しい試食タイム。
参加された方々から、多くの感激の声を集めたのが「帆立て、たこ、オクラのトマトジュレがけ」。透明なジュレを食べるとトマトの味がするという、見た目と味のギャップが新鮮だったようです。このジュレのかくし味に使っているのが本みりん。トマトの酸味をおだやかにし、全体の味をまろやかに調和してくれます。
華やかな「えびの馬鈴薯揚げ」は、じゃがいもの衣の香ばしさと食感の楽しさに加え、手軽にできる天つゆも魅力。だしとうす口しょうゆに本みりんを加えてひと煮立ちさせるだけで、全体のカドが取れ、深みのある本格的な味わいになります。
本みりんと料理清酒は、年末のおせちづくりでも本領を発揮。「素材のうまみを立たせ、時間がたってもおいしく食べられるようにおせちにみりんや酒を使うのは、昔ながらの和食の知恵。今回紹介した3品も人が集まるときのごちそうとして、おせちと一緒に楽しんでもいいですね」。
「衣がはがれちゃう!」「箸で寄せれば、意外とくっつきますよ」と中村さんがアドバイス。
だしと一緒に使うことが多い本みりんですが、その効果はどれほどのものなのでしょうか? そこで、だしにうす口しょうゆを加えたものと、だしにうす口しょうゆ、みりんを加えたものを飲み比べてもらいました。参加した皆さんからは「本みりんでこんなに味が変わるんだ!」と驚きの声が続出。だしのうまみを際立たせる本みりんの底力を実感した様子でした。家庭でもみそ汁に少量の本みりんを加えてお試しを!


「本みりんのあるなしで、味の違いが鮮明!」「すごくまろやかで上品」など、本みりんとだしの相性のよさに皆さん納得の表情でした。

タカラ「料理のための清酒」
〈米麹たっぷり2倍〉
500㎖らくらく調節ボトル
お米のうまみを引き出す黄麹と、有機酸を豊富に生み出す白麹を使用した米麹たっぷり2倍の双麹仕込により料理にコク・うまみを与え、生臭みを消す効果を高めた料理清酒。

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■ お問い合わせ/宝ホールディングス株式会社
お酒は20歳を過ぎてから。つかったあとはリサイクル。
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