2018/08/27

第33回国民文化祭・おおいた2018「食文化シンポジウム」 開催リポート PR

シェア
ツイート
G+
LINEで送る
← みんなのきょうの料理の記事やレシピをシェアしよう!

今年の秋に大分県で行われる「第33回 国民文化祭・おおいた2018」の事業の一環として、7月17日、東京・有楽町の朝日ホールにて文化庁主催で、食文化シンポジウムが開催されました。

テーマは「もっと知りたい日本の“食文化”~和食ゆかりのうま味・発酵」。暮らしの中で、私たちの健康を支える「食」。四季折々の食材や先人たちの知恵と工夫によって、豊かな日本の食文化が育まれてきました。
だしに込められた「うま味」、うま味を引き立てる「発酵」による味噌、醤油などの風味豊かな発酵食品。私たちが親しんできた日本ならではの食文化について、3名の食のプロフェッショナルが語り合い、理解を深める場となりました。

<主催者あいさつ>

aisatuaisatu2

シンポジウムは、文化庁文化部芸術文化課 文化活動振興室長の大江耕太郎さんによる主催者あいさつからスタート。
昨年6月に改正された文化芸術基本法により、食文化の振興が新たに明記されたことが報告されました。

 

日本の「食」の心、発酵食品の力を知る

<基調講演①> テーマ「次世代につなぐ、日本の“食”」

伏木 亨(ふしき・とおる)さん
龍谷大学農学部教授・和食文化国民会議会長

伏木 亨さんまず、和食文化国民会議会長を務める龍谷大学農学部の伏木亨教授が、「和食は自然の恵みに感謝する精神から、素材の味わいを活かすことを重視している。素材の“うま味”を引き出すためにダシや発酵の技術が育まれた」と、日本人が自然に寄り添って食文化をつくり上げてきたことを解説。そして、四季がある日本の風土から生まれた価値観や、芸術性などが語られました。
最後には「伝統的な日本の食文化は、変わるべき部分、変わってはいけない部分を見極めて、変化することが必要だと結びました。

<基調講演②> テーマ「塩麹(こうじ)への挑戦」

浅利 妙峰 (あさり みょう ほう)さん
糀屋本店・こうじ屋ウーマン

浅利 妙峰さん続いて、塩麹ブームの火付け役、浅利妙峰さん。「甘酒は、疲労回復、免疫力の強化、腸内環境の改善、美肌などの効果があり、飲む点滴・美容液とも呼ばれている。また、味噌には①長生きの素、②生菌効果、③血の巡りを良くする、④胃がんの予防食、⑤優れた整腸剤、⑥たばこの害を防ぐ、⑦日本人の毒消し、⑧万能という、“味噌の八徳”がある」と、麹の魅力をPRします。さらに「和食の“さしすせそ”の“さ”は昔は酒だった。塩を塩麹に変えることで、和食の味付けはすべて麹で賄うことができる」とし、加齢で失われていく酵素を補うために、日常的に麹を調味料として使うことを提案しました。

 

食のプロフェッショナルが、日本の食文化について語り合う

<パネルディスカッション>
テーマ【もっと知りたい日本の“食文化” ~和食ゆかりのうま味・発酵】

料理家・コウケンテツさんを交えてのパネルディスカッションは後藤繁榮アナウンサーが進行役を務め、「日本の食文化とは何か」というテーマでスタート。「日本ほど多様な食文化が融合している国はない」、「海外の料理を日本で取り入れる際は、無意識にご飯に合うように工夫されている」と、意見が交わされました。

味覚や嗅覚の研究に携わってきた伏木教授は「美味しさの基本となるうま味を、私たちは鰹節や昆布で出汁をとった吸い物から、自然と理解できている」と話しました。発酵食品にテーマが移ると、「日本の発酵食品はクセがなく、子どもから大人まで食べやすい。子どもに料理を食べさせたい時などに使う」というコウさん。栄養がしっかり摂れる食事のようなおやつ“おやつめし”が紹介され、豆腐に味噌を塗って焼く「豆腐田楽」を例にあげました。

sinpojumu1sinpojumu3

後半は今年の国民文化祭の開催地、大分の食がテーマです。大分に店を構える浅利さんは「大分は山海に囲まれて食も豊か。独立気質の強い県民性から一村一品運動が起こり、嬉しいことに各地域で美味しいものが作られた。そして、歴史的に早くから世界に目を向け、南蛮文化が発達した」と独特の食文化が育まれた背景を解説。

くちなしを使った日本版パエリア「黄飯」、余った魚を醤油漬けにしておからと混ぜた漁師飯「きらすまめし」といった大分の伝統料理、乾しいたけや関さば、モイカなどの地域の特産品が紹介されました。日本一の生産量を誇るかぼすをエサに養殖される「かぼすブリ」は「かぼすの抗酸化作用で身の締まりや色が良くなった」と、特性が語られました。
また、「かぼすは切り口を上に向けて絞ると、果汁に香りがつきやすくなる」という豆知識に、会場内では驚きの声が聞かれました。

sinpojumu2sinpojumu4

「和食は郷土料理の集合。美味しいから伝えられる」という伏木教授。一方、コウさんが「日本の家庭料理はレパートリーを求められ、ハードルが高いと感じる。周りも協力する、料理をしない日を設けて意欲を養うなどの工夫が、食文化継承に繋がるのでは」と、共働きが増えた現代の家庭事情を配慮すると、浅利さんも「仮に手間をかけずに作った料理でも、家族で一緒に食べる団らんの方が大切だと思う」と理解を示しました。

そして伏木教授が「長い間培われた食文化に参加する心地よさ、先人の知恵を無くすことへの寂しさや恐れが、食文化を継承する意義に繋がると感じている。そして、身近にある“食”を大切にすることが、文化継承にとって重要だ」と締めくくりました。

この秋、いつもと違うおおいたに会いに行こう!

今回のシンポジウムには20~70代の幅広い年齢層の方が集まりました。会場ロビーには大分県の紹介や観光ツアーを紹介。
特産品の“かぼす”を使ったジュースを試飲なども行われました。

sinpojumu8sinpojumu6

sinpojumu9sinpojumu10

国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭は、日本最大級の文化の祭典です。今年は20年ぶりに大分県で開催され、伝統芸能から現代アートまで多彩な芸術・文化のイベントが、県内全域で実施されます。
会期中は、本シンポジウムで紹介された佐伯市の「糀屋本店」での塩麹づくり体験をはじめ、選りすぐりのアートイベントや、地域自慢の食、地元ガイドの楽しい案内などが盛りだくさんのツアーも各種ご用意しています。
この秋限定の「いつもと違うおおいた」を、ぜひご堪能ください!

simpo

「糀屋本店」(佐伯市)

simpo

アニッシュ カプーア in BEPPU(別府市)

sinpojumu9

「モイカ」(津久見市)

sinpojumu10

明礬温泉(強酸性硫黄泉)(別府市)

<第33回 国民文化祭・おおいた2018
/第18回全国障害者芸術・文化祭おおいた大会>

2018年10月6日~11月25日、大分県では「第33回 国民文化祭・おおいた2018」、「第18回全国障害者芸術・文化祭おおいた大会」を開催。期間中は51日にわたり、約160ものイベントが実施されます。ぜひ、新たな芸術文化に触れ、一村一品の多種多様な食や、史跡、温泉など大分の文化に触れるチャンスです。詳しくは下記よりクリック!

詳しくはこちら

アンケートに答えて大分の「食」を当てよう!

【応募期間】2018年8月27日~9月30日

開催レポートを最後までお読みくださり、ありがとうございました。
アンケートにお答えいただくと、抽選で、大分県の「かぼす(2kg/箱入り)」「乾しいたけ(150g/化粧箱入り)」を各3名様、「きょうの料理10月号」を4名様、計10名様にプレゼントします。
下段の応募フォームからお答えください。
※当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます。

11_event_211_event_3

アンケートは終了しました

シェア
ツイート
G+
LINEで送る
← みんなのきょうの料理の記事やレシピをシェアしよう!