今月の「きょうの料理」季節の食卓は、ハーブがテーマです。じめじめした6月、西洋のハーブとは違った魅力の和のハーブ「みょうが、しょうが、青じそ」などを使って、さわやかな香りで食欲をそそる肉料理を、料理研究家の松田美智子さんに教えていただきます。
「和のハーブをいただく時は、あぁ日本人で良かったと思う瞬間ですね。刻んで薬味で使うことが多いみょうがやしょうがですが、今回はおかずとしてメインに使っていきます。」と松田さん。大きく切って存在感のあるみょうがを、豚肉で巻いたレシピを紹介していただきました。
松田さんは近頃、原点に戻りたいという気持ちが強くなってきたと言います。
「まず、素材の味を生かすこと。いい調味料を、ほんの少しだけ使うと、素材の味が立って、同じような調理法でも変化に富んだ味を楽しめます。今は、昔から食べられていた雑穀にも注目しているんですよ。」という松田さんは、昔からの言い伝えも大切にしています。言い伝えの文化には、調べると科学的に立証されることがたくさんあります。調味料の『さしすせそ』の順番なども、物質としての砂糖や塩の分子の大きさが、調味料を入れる順番に関係しています。「料理をしていて迷った時、原点に返ると何をしたら良いかがわかるので失敗しませんよ。『料理』という漢字には、『理・ことわり』を『料・おしはかる』という意味があります。理に適ったつくり方をすると美味しくできるんです。」
また、松田さんは使い勝手の良い調理器具の開発もしています。
「日本人は、いろんな国の料理をするでしょ。収納も考え、道具は自在に使えるものが必要ですよね。でも愛着のある道具を大事に育てていくことが大切。木のまないたは削って使い、包丁は研いで小さくなるまで使う。物が溢れている時代、原点に戻りたい、本当にそう思います」と笑顔で話してくれました。
さて、今回教えていただいた「みょうがの豚肉巻き」は、甘辛く煮からめた豚肉の中に、みょうがのシャキッとした食感と香りが際立ちます。
お酒のおつまみにも、お弁当のおかずにもなる、季節を彩る一品です。肉を巻く時、みょうががすべらないように、肉に小麦粉をふっておくのがポイントです。ぜひ、お試しください。