ホクホクのじゃがいも、食感が楽しい山芋、旬の芋は魅力がたっぷり!今週は「満喫!旬の味」。秋においしい芋料理の特集です。3日目、4日目のテーマは「じゃがいも」「さつまいも」。パリ在住の料理研究家、上野万梨子さんに、フランスのお惣菜をベースにした芋料理を教わります。今回のキッチンリポートでは、上野さんのフランスでの活動の様子を聞きました。
「料理を通して日本とフランスの懸け橋になるような仕事ができればと思ったんです。」
上野さんが活動の拠点をフランスへ移したのは、1991年。以来パリでの生活で生まれた料理の本を発表するほか、日本の雑誌にフランスの食材店の記事を書くなど、フランスの食文化を紹介してきました。一方で、フランス人に日本の食材を知ってもらうために、イベントを企画したり、フレンチに日本の食材や調味料を融合させた料理を発表したりと精力的に活動しています。
「日本はフランスからもらってばかり。逆に日本からのプレゼンテーションってあまりないんですね。料理を通して、フランスの文化を日本に、日本の文化をフランスにと相互にプレゼンできればと思っています。」来年からは、フランス人向けに、和風の料理を教える教室を開くそう。活動の幅は益々広がります。
上野さんがフランスで活動するようになり16年、最近では料理に対する考え方も変わってきたと言います。「昔は、色んな食材やスパイスを使うのが良いと思っていたんです。でも最近は考えが変わりました。相性の良い素材A、Bを決めたら、これに何を加えたらより美味しくなるのかを考えて食材Cを探すんです。ABC、この三角形で料理に力強さが生まれます。シンプルだからこそ素材の力が生きるんです。」
今回教えてくれた芋料理も、メインに使う食材はとてもシンプル。「ポテトとポークのマスタードソース」は、大きくくし切りにしたじゃがいもが存在感抜群。酸味のあるマスタードソースが、じゃがいもと豚肉のおいしさを引き立てています。
「さつまいもとゆでだこのエスカルゴバター」は、調理法はフランス風ながらさつまいもを使うことでどこかなつかしい味わいに。絶品のエスカルゴバターは、バケットにつけて残さず食べたくなります。素材と素材の調和がつくる、上野さんの芋料理、ぜひお試しください。