東北関東大震災で被災されたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。「地元の味をいただきます」で訪ねた町が甚大な被害に遭遇していることを思うと胸が痛みます。みなさまの暮らしが少しでもはやく戻りますようにお祈りいたします。
さて、3月の「地元の味をいただきます」の食材は「グリーンピース」でした。鹿児島県はグリーンピースの生産高全国一。その中でも指宿市は最も栽培が盛んなところです。12月初旬から収穫が始まりますが、最盛期の2月から3月になるとさやのなかの豆の数も1.5倍となりはちきれんばかりになります。
イタリアン・レストランのオーナーシェフ濱崎龍一さんと畑を訪ねました。背丈ほどに張られたネットをつるが上へ上へと伸びています。そして、白い花が!グリーンピースの花です。濱崎シェフも「イタリアンではズッキーニの花をフリットしたりしますよ。これは使えるね」と生のままでパクリと食べながら感激。農家の西山さんは「地元では花を食べるなんて誰も考えたことなかったですよ」とこれまた感激。いままで捨てていた花に食材として新たな可能性が。
地元の定番料理はおなじみのグリーンピースご飯、収穫したばかりの豆のフレッシュさが格別のうまみを感じさせてくれました。そして蒸したグリーンピースもなかなかの美味。シンプルな料理なのに、絶妙な歯ざわりと豆の甘みが最高の一品。なんとも平和な気持ちに。緑の平和、グリーンピースです。
そして、4月の食材は「たけのこ」で福岡県北九州市を訪ねました。たけのこの出荷量、品質ともに全国のトップレベルの産地なのです。北九州といえば工業地帯のイメージが強いですよね。八幡製鉄所ができた明治時代後期、鉱石を集めるためのざるが大量に必要になり、そのざるをつくるのに孟宗竹が植えられた。ところがその後プラスチックが普及して広大な竹林が残ったということです。
東京の老舗ホテルの総料理長、田中健一郎さんと訪ねたのは合馬(おうま)地区。どちらを向いても視界には竹林が風にたおやかにゆれていました。粘土質の赤土が色白できめの細かいたけのこを育んでいます。今年は寒さが長引き例年より収穫が1ヶ月ほど遅れているとのことでした。
まず地元でごちそうになったのは「焼きたけのこ」。掘ったばかりのたけのこをアルミ箔で包んで焚き火のなかに入れておくだけ。いっさい味付けせずにいただきます。これがまた品のよい甘みが口中にひろがり、とうもろこしのような香ばしさ。食材のもつ美味ですね。もちろん「若竹煮」や「たけのこご飯」も絶品でした。
田中シェフはフランス料理が専門。フレンチにはたけのこ料理がない!のだそうで。ところがところが「たけのことハムのグラタン」などたけのこの新たな魅力を引き出してくれました。「たけのこのババロア」なんてびっくりですよ。4月20、21日(教育TV)で放送予定です。
後藤 繁榮
ごとうしげよし