2月の「地元の味をいただきます」は愛知県田原市へ行ってきました。田原市は渥美半島にあり、市内の蔵王山にのぼると南に太平洋、北に三河湾、西に伊勢湾と三つの海にかこまれているのがよくわかります。年間を通して日照時間が長いので、キャベツやトマトなどの野菜やきくなど花きの生産も盛んです。とにかく市町村別の農業産出額は全国でトップクラスという土地柄です。
今回はブロッコリーをテーマに、中国料理の鉄人、陳建一さんと訪ねました。市内を車で走ると畑が広がっていますが「ブロッコリーの畑はどこだろうねえ」と陳さん。全国有数の生産高を誇るブロッコリーがなかなか見当たりません。実は、スーパーなどでブロッコリーを手にするときは葉が落とされているのです。花蕾(からい)と呼ばれるつぼみが並んでいるんですね。実際にはその花蕾を覆い隠すように大きな葉が畑一面に生えているというわけです。
荻原孝幸さんの畑で採れたみずみずしいブロッコリーを、奥さんの順子さんに料理してもらいました。まずは「ブロッコリーのしらすおろしあえ」。しらすは地元の名産でもあるのですが、西洋野菜のイメージが強いブロッコリーに和風の味付け!これがまた美味。ブロッコリーにはマヨネーズという観念は一瞬にして吹き飛んでしまいました。そして茎はきんぴらにしたり浅漬けにしたりとごはんにもバッチリの料理に。田原のブロッコリーの太い茎は生でもいけるんです。食感もブロッ「こりっ」といい歯ざわりです。
そのお返しに陳さんは、ブロッコリーに軽く衣を付けて油で揚げチリソースをかけるという料理を。エビチリならぬブロチリ。存在感のある緑のつぼみに赤いソースがからまり見た目にも鮮やかな一品。ブロッコリーの甘みにピリ辛がごちそうでした。レシピはこのHPで「陳建一」「揚げブロッコリーのチリソース」を検索してください。そして陳さんが腕をふるった「ブロッコリーのえび詰め蒸し」は中国料理の宴席に供されるような華やかな一品。ブロッコリーの魅力がさまざまに発見できた旅でした。
後藤 繁榮
ごとうしげよし