1月放送の「地元の味をいただきます」の撮影で、昨年末かぶ(蕪)の取材に千葉県柏市へ行きました。柏市は全国でも有数のかぶの産地なんです。ゲストは旬の和食に定評のある料理研究家、清水信子さん。柏市は上野駅から快速で20分という東京のベッドタウンですが、古くから盛んだった野菜や果樹の生産も健在です。新鮮な作物が東京市場に届けられています。
かぶはほぼ年中栽培されていますが、旬は寒い時期。霜が降りるころが一番おいしいのだそうです。真っ白できめが細かくなめらか、そして甘みが増す。実際に畑で収穫したかぶをその場でカブッとかぶりつくと、まるで品のよい果物のようなみずみずしさが口中にあふれました。
農家の谷田貝さんのお宅でかぶを使った地元の料理をごちそうになりました。ふろふきにしたかぶに柚子みそをかけただけのシンプルな料理は、はしでスッと切れる柔らかさ。のどごしも最高でした。だしを煮含めたかぶに鶏のそぼろあんをかければこくがプラスされて少しリッチなお味に。かぶはどんな調理にも身をゆだねてくれる「いい人」なのです。かといって主張がないわけでもありません。かぶの煮びたしは厚揚げの噛み応えのある食感に対して、かぶのとろけるような柔らかさの対比がごちそうでした。個性はきちんと表現しています。
もちろん、かぶは白い実が主役ですが、緑の葉や茎もなかなかどうして役者です。細かく刻んで料理のトッピングにすれば彩りが生まれ、汁物では立派な具にもなります。私が気に入ったのは、かぶの菜飯。薄く切ったかぶの実はごはんの白色に埋没しますが、グリーンの茎が散らばることで食欲をそそらせるのです。かぶのことをほめすぎでしょうか?過分に。いえいえ素晴らしい野菜です。清水信子さんのかぶのレシピはこのHPにもあります。「清水信子 かぶ」で検索してみてください。
後藤 繁榮
ごとうしげよし