お元気でお過ごしですか。3月・・・私は花粉でくしゃみが止まらない毎日です(汗)。
皆さんは赤身の肉と霜降りの肉のどちらがお好きですか?全国のブランド牛の霜降り競争が激化する中、ヘルシーな赤身肉の良さと美味しさを見直そうという活動をしているグループのイベントに先日参加させていただきました。
今回の開催場所は京都。参加者は60人超で一杯。「Eco Meaters ランチのつどい」という試食会です。霜降り肉の人気が圧倒的に高い今日ですが“美味しい赤身の牛肉を食べたい!”という声で始まったそうです。そして、代表の七尾清彦さんが、全国のお肉について飼育環境やエサまで調べ歩いて、試食会などを開催しているそうです。
今回で3回目という試食会。その日登場したのは岩手県岩泉町の短角牛です。
短角和牛は、多くのブランド牛が黒毛和牛であるのに対し、赤い和牛です。春から秋は草原で放牧され、飼料も乾草・トウモロコシ・稲ワラなど出来る限り地元の自然のものを与えて育てられます。草原をかけまわり伸び伸び育った短角和牛の肉質は、黒毛和種と比べて脂肪分が少なくて赤身が多く、タンパク質やイノシン酸・グルタミン酸が多いのだそうです。関西でも京都府の京丹後市網野町などの美しい山で、この短角牛と黒毛和種の交配種が同じように放牧中心で育てられています。
その短角牛の試食ですが、テーブルにはロース、バラ、モモ、ウデなどいろんな部位が表示をつけて並べられました。きれいで健康的な赤色に感動。それを網で焼いて、塩やタレをつけたり、野菜をまいて頂きます。一言でいって「目からウロコ」でした。脂肪が少ない分、赤身の美味しさをストレートにじっくり味わうことができます。どの部位も柔らかくジューシーな上、草の香をほんのり感じる風味で後味も爽やかです。何より驚いたのは「うま味」の強さ。噛むほどしっかりしたうま味が口の中に広がります。サシの量に比べて赤身肉は注目度が低い今日ですが、赤身ってこんな美味しいかったのかあ~と、改めて赤身肉への意識が高まりました。しかもお腹一杯頂いたものの、もたれず、心地よい満腹感です。
また、今各地で放牧型草食肉用牛の畜産が見直されていることも教えていただきました。
放牧して牛が草を食べれば荒れ地が減り、エサを作って与える労力やエサ代も減らせます。牛の糞は土の栄養になる上、農地の雑草が減るので鹿やイノシシの害も防げるとのことです。また稲わらや乾草など農業ででた副産物を飼料として活用すれば、飼料の地産地消になり、資源の有効活用になります。例えば、滋賀県のブランド牛近江は、輸入飼料(トウモロコシ、大麦、大豆粕など)にかえて、地元の米ヌカや粉米、麦ヌカなどを与えて育てたところ、脂肪の質がよくなり、アミノ酸・栄養価もアップしたということです。
農業人口が減り高齢化する中で、いかにコストや労力を減らして収入を増やし農業人口を増やすかは日本の食の自給率にとって重要な課題ですが、そんな中で、旧来の牛の育て方がまた脚光を浴び始めているそうです。
いろんな感動があった今回の食体験。もちろん霜降り肉も好きですが、赤身肉のよさを忘れがちになっていた自分に反省しました。また、食している牛肉がどう育てられているかまで、今まで考えが及びませんでしたが、牛の飼育という視点から、日本の農業や食の未来まで考えさせられた体験でした。
山本美希
やまもとみき