皆さん、お元気でお過ごしですか?今回の「関西の食体験」は奈良県に行ってきました。
今月は奈良市を中心に「奈良フードフェスティバル」が開かれています。奈良県の食材や生産者を応援するイベントで、全国から集まった人気シェフが奈良の食材を使って料理をしたり、レストランやカフェで振る舞ったり、県の野菜や果物などを販売する市が開かれたりしています。
11月3日から23日までの開催ですが、私が訪れたのは15日。すでに目標の2万人を大きく上回る約10万人の来場者を記録していました。
ところで、そもそも奈良県の自慢の食ってなあに?と思う方もいらっしゃるかもしれません。柿に、葛に、そうめんに・・・・・・・意外と思いつきにくいかもしれませんね。今回案内して下さった方もそれが奈良の悩みだとおっしゃっていました。
奈良の美味しいものを何でもご存じの奈良県農林部マーケティング課長、杉村昇さんです。奈良県は歴史遺産や美しい風景では有名なものの、食はまだ全国に十分に知られていない。だから去年マーケティング課という部署を作り、奈良の美味しいものをアピールする企画等を強化しようとしているそうです。今回の催しもその一つなんですね。
会場を散策すると、美味しそうなもの、珍しいものが色々あり心躍りました!屋外の特設レストランでは、奈良のイタリアンシェフが、大和野菜をたっぷり使ってその名も「ピザ大和」を焼いています。大和芋に、金ごぼう、みょうがなど奈良が一杯です!
またカフェでは、干した吉野柿に日本の古代のチーズ“蘇”がのったオードブルや、ゆべし(柚子に味噌や山菜をつめて軒先に干して作る保存食)とクリームチーズのおつまみという何とも興味深いものが・・・。
さらに野菜市も2か所行き、大和野菜の金ごぼう、大和まな、水菜、大和いも、さらに柿としいたけがお土産になりました。大和野菜は、奈良県の特産として特徴をアピールできる伝統野菜などのことです。現在21品目が認定されています。
普段なかなか手に入らない奈良の食材を持ち帰った私は、帰宅するとさっそく台所で大はりきりです!
まず、大和まなはニンニク醤油やごま油などでさっと炒め煮に。くせが少なく甘みに富む大和まなは、火を余り入れなくても本当においしいです。金ごぼうは包丁をいれた途端にいい香りがプーン。そのごぼうの風味を楽しむため、シンプルなごぼうスープにしました。薄くピールしたごぼうをしょうがのみじん切りとごま油で炒め、鳥がらスープで煮込んで味を調えるだけですが、素材の味を堪能したい時にオススメです。さらに大和芋としいたけは、手羽先と一緒にオリーブ油・ハーブ・にんにく・メープルシロップなどでステーキのように焼いて頂きました。すりおろすのが定番の大和芋は、粘りが他の山芋より強く餅のようなのでステーキにしても食べ応えありです!肉厚の大きなしいたけは旨みたっぷりでした。柿と水菜は生ハムに巻いておつまみになりました。
奈良は、昼と夜の寒暖の差が大きく、古くからおいしい野菜が育つ環境がある上、栽培や収穫時期に手間をかけて美味しさを増しているそうです。そのため大量生産はできないけれど、大和の伝統の味を守りたい、自慢できるいいものを作りたいという農家の方の思いが伝わってくるようでした。どの品も、味、香り、食感にしっかりした個性があり、素材の風味を楽しめる食卓になりました。
杉村さんの夢は、奈良の美味しいものを全国に伝え、奈良県の農業をもっと元気にすることだそうです。いつかフランスのマルシェのような野菜市が、奈良で開かれると素敵ですね、というお話をして盛り上がりました。大賛成!!!
山本美希
やまもとみき