実りの秋がやってまいりました。今回の「地元の味をいただきます」は食材の宝庫といわれる北海道!北海道の真ん中に位置する富良野は実に多彩な農産物を生産しています。なかでもにんじんが収穫の時期を迎えていました。ゲストは、全国に展開するフレンチ・レストランのオーナーシェフ、三國清三さんです。北海道のご出身で地域おこしにも熱心な三國シェフですが、富良野を訪ねるのは今回が初めてだとか。とても楽しみにしていたそうで「にんじん色のセーター着てきたんだ」という入れ込みよう。
まずはにんじん畑へ。冬眠前のヒグマがときどき散歩にやってくると聞いてビビリましたが、畑はたいそうにぎやかでした。南富良野町の岩永農場の広大な畑では機械による収穫の真っ最中だったのです。大型の機械は組合で共同運用されており、そこに出面さんと呼ばれるパートの助っ人のみなさんも忙しく働いていました。機械で掘り起こされたにんじんは自動的に大きな袋のなかに入ります。その袋をクレーンで集めトラックに載せて集荷場へと運ばれていきます。
掘りたてのにんじんは、豊かな大地の土で化粧されてキュートです。冬は雪におおわれる北海道では、農作物の栽培が可能なのは5~6ヶ月といわれています。農場の岩永さんは「ハンデと思われるかもしれないが、土は雪の下でゆっくり休めるから翌年またおいしい作物を大地がプレゼントしてくれるんだよ」と話してくれました。掘りたてのにんじんをその場で水で洗いかじってみると甘みが口中いっぱいに広がりました。三國シェフもこの絶品のにんじんを使ってつくる料理のイメージが一気にふくらんだようです。
ところで、子どもたちにとってにんじんはピーマンと並んで苦手な食材と言われてきましたよね。食育の活動に取り組んでいる三國シェフのお話では、いまやにんじんは子どもたちの大好きな食材のひとつになっているんですって。甘くておいしいにんじん、農家のみなさんの努力に感謝です。集荷されたにんじんは選り分けられ、胴が割れたものやサイズが合わないものは別のカゴに入れられます。「これ、捨てるんですか?」と係りの人にたずねると「いえいえ、おいしいジュースに変身するんですよ」とニッコリ。大地の恵みはきちんと私たちのおなかに入ります。放送は、10月21、22日です。
後藤 繁榮
ごとうしげよし