今月の「地元の味をいただきます」は鹿児島県南九州市へおじゃましました。鹿児島県はさつまいもの収穫量が全国一。その県内でも南九州市は一番の収穫量を誇っています。薩摩半島の南部に位置する自然豊かで温暖な土地です。さつまいもの原産は中南米といわれていますが、中国から1600年ごろに琉球へ、その100年あまり後に薩摩へ伝わったといわれています。さつまいものようにいいものは伝わっていくんですね。
今回のゲストは、ばあばこと鈴木登紀子さん。さっそくさつまいも畑を訪ねました。広大な畑の土の下には食べごろを迎えたさつまいもたちが出番を待っています。農家の方が操縦する機械で次々とさつまいもが顔を出してきます。ばあばは興奮気味に「若殿!まさに芋づる式にいっぱい採れますのね」と目がキラキラ。ちなみに若殿とは私のことです。何年か前から番組中で「若殿!」「姫!」と呼び合っております。ばあばは大河ドラマ「篤姫」の大ファンなので、今回は鹿児島県でもあるし「篤姫さま!天晴れないもたちにござりまするな」とこたえました。
そして出荷作業に忙しい農家を訪ねると、掘り出されたばかりの黒い土がついたさつまいもが次々とお化粧しているではありませんか。ここでも機械が活躍していました。小型の大砲のような形をした機械の上部からさつまいもを一個ずつ本体に入れていくと、十数秒かかって下部の出口からきれいになったいもがコロンと出てくるのです。大砲の中はスポンジでできたスクリューがぐるぐる回っています。素晴らしい!農家のみなさんの苦労をどれだけ軽減しているのか。思わず頭を下げてしまいました。
さつまいもと一口に言っても何種類かの品種があります。私たちになじみの深いものは「紅さつま」。その他にも紫色の「紫いも」、オレンジ色の「安納いも」、焼酎用の「黄金千貫」など。さつまいもが薩摩に伝わって300年余、風土とその土地の人々が育んできた素晴らしい食材です。
ところで鹿児島県といえば黒豚も特産です。泊まったホテルの晩ごはんのしめに出された「豚味噌」の味は、さつまいもに通じる甘みがごちそうでした。
後藤 繁榮
ごとうしげよし