先日、「きょうの料理ワークショップ~田村隆と後藤繁榮の面白クッキング」でふるさとの岐阜市へ行きました。会場の幼稚園は、私の出身中学校の近くのなつかしい風景が広がる地区。右手に金華山を眺めながら長良川を渡ります。ハナタレ小僧のころの私の青春がよみがえってきました。自転車で遊び回っていたなあ、などと。
幼稚園のホールには、子供たちのママさんたち100人がきてくれました。つきぢ田村三代目の田村隆さんも私も客席を見て思わず「若い・・・」。私のオヤジギャグは当然のように滑りっぱなし。田村さんに「後藤さん、きょうはあきらめな」と諭される始末。でも田村さんのプロの指導に若きママさんたちは大いにうなずきメモを取ってくれました。
さあ、せっかくのふるさとです。このころの旬といえば長良川のアユ。たしか鵜飼開きと同じ時期に解禁だったはず。アユの塩焼きでも食いたいなあと思い、地元局の職員に話すと「まだ走りですからねえ、小さいですよ」と否定的。私の頭のなかにはまるまるピチピチのアユが踊っているのですが。そうか、ふるさとのことに疎くなったなあ。
「じゃあ、岐阜の名物でほかに何があったかな」とつぶやくと「飛騨牛の炭火焼はどうですか」と即座に答が。飛騨牛?私が住んでいた20歳ごろまでには聞いたことがなかった名物です。よくよく聞けば銘柄化されて名が広がったのはここ30年くらいのことだとか。なるほど、私はふるさとを離れ転勤の旅をしていたのでふるさとの新名物に気がつかなかったのですね。リーズナブルな定食でも十分に満足できた飛騨牛、うまかった。
帰路は名古屋で新幹線に乗り換え。名古屋の高校で同級生だった友人を呼び出し晩ごはんを食べることに。名古屋に前回寄ったときは味噌煮込みうどんだったので、今回はやはり名物の「うなぎのひつまぶし」にしました。
おすすめの食べ方は三段階です。まず、おひつのなかのうなぎの蒲焼をごはんとぐちゃぐちゃにかき混ぜて一杯目を食べます。二杯目は、わさびとわけぎの薬味を混ぜていただきます。そして三杯目は、のりをふくめて薬味をのせたところに熱い出汁をかけてお茶漬けのようにさらさらと。この食べ方を他の土地の人たちは「ケチくさい」というのですが、うなぎの蒲焼という一つの料理を食べ方だけで三回楽しむ食文化は立派!って思いませんか?
後藤 繁榮
ごとうしげよし