「地元の味をいただきます」今月の舞台は北海道東部の標津町です。町は根室海峡に面していて、正面には国後島、左手には知床半島が間近に見えます。標津(シベツ)はアイヌのことばで「さけのいるところ」、漁獲高は全国でも有数です。今回の食材はもちろん「秋さけ」。テーマとしては“避け”られないでしょう。
ふるさとの河川に帰ってくるさけは、沖に仕掛けられた定置網で次々に水揚げされます。夜明け前の午前4時、漁港へ行きました。10月上旬なのに息が白い!気温はひとケタです。すでにさけを満載した船が続々と岸壁に横付けしています。クレーン式の大きな網で船倉からすくいあげられた溢れんばかりのさけは、漁師さんたちによって手早くより分けられていきます。一隻の船には3000匹ほどのさけが載っています。
その手際のいい作業ぶりに今回のゲスト、料理研究家の脇雅世さんも感嘆。「新鮮なさけを少しでも鮮度を落さないように漁師さんたちが息をぴったりと合わせて作業している。美しい光景だわ!」。10人ほどのチームはほとんど言葉を交わしませんが、選別する人、氷水の入ったコンテナを準備する人、そこにさけを入れていく人たちの連携プレーが見事なのです。この日は大漁、船は港と沖を何度か往復していました。
公開収録の会場は漁業協同組合の3Fホール。窓からは根室海峡が一望でき、かもめが気持ちよさそうに飛んでいる姿も見えます。地元出演者による「秋さけで腕自慢」では、さすが本場と思わせるおいしい料理が登場。北海道名物の「ちゃんちゃん焼き」も筋子や白子がトッピングされた豪華版。酪農の町でもある標津ならではの牛乳を使った「さけチャウダー」。そしてフライパンで手軽につくる「自家製スモークサーモン」のサラダ。どれもこれも地元の食材を見事に生かした料理でした。
脇さんもお得意のフレンチをベースにした新しいさけ料理の数々を提案。「さけバーグ」はさけをミンチにしてつくるハンバーグです。さけをハンバーグに!さらにビックリはソース。生クリームにせん切りのしょうがを入れ味噌・しょう油・レモン汁で味を調えます。これは北海道の味、ちゃんちゃん焼きの調味をヒントにしたのだとか。試食をした会場の人たちにも大好評でした。
放送は10月24(水)25(木)日です。どうぞご覧くださいね。
後藤 繁榮
ごとうしげよし